2011/12/13

中央競馬の近未来?

ラフィアンのオータムパーティーで中村調教師が挨拶の席で述べていたことです。JRAは過去には年間4兆円の売上がありましたが、それが今では2.5兆円まで減少しています。JRAはこれまで変わらずに4兆円の競馬をしているので色々と無理が生じていました。そこでJRAはそれが2兆円まで減少するものとして今後の計画を立てているのだそうです。

主に少子高齢化の進行により日本経済自体が縮小傾向にあるなかで、競馬もかつての売上を取り戻すことはもちろん維持することもほぼ不可能です。このJRAの計画は妥当とは言えるでしょう。

来年の総額24億円の賞金減もその一環です。これは我々一口馬主に取っても影響があります。税金問題や補償制度の廃止もあるし、ますます一口馬主を続けることが楽ではなくっていきます。

そして中村師のお話で一番興味深かったのは、来年の競馬開催が(新潟を除く)地方開催の日程をそれぞれ1,2週減らしてその分、関東、関西、中京の都市部の開催の日程に回しました。JRAは将来的には地方開催は全て切り捨てる方向に行くだろうということです。

なぜ、地方開催を減らして都市部の開催に回すかというと、単純に人口の多い都市部の開催の方がかかるコストに対して、お客さんと売上が地方開催よりも見込めるということでしょう。また競馬場の維持費にも莫大なコストがかかります。馬や職員の移動もそれなりのコストがかかります。まずは来年はわずかな削減ですが、それが将来的には地方開催の取りやめまでいくだろうと言うのが中村師の意見です。

このことをもう少し具体的に想像すると、生き残る競馬場は東京、中山、中京、京都、阪神の5場。開催は年間を通して2場開催が基本となりそうです。それに合わせてレース数も大幅な削減。必要な競走馬の数も今よりもかなり減少することになります。もちろんJRA職員や厩務員などの人員削減も大幅に進むことになります。JRAの競馬も縮小する日本の経済の身の丈に合おうとしているのです。

確かに現状で3場開催が行われていても、3場の12×3=36レースを全てチェックして馬券を買っている人などほとんどいないでしょう。現実的には2場開催でもほとんどの競馬ファンは困りません。そして最近のネットの発達によって日本中どこでも馬券は買えますし、その気になればネットでレースを放映することも技術的には何の問題もありません。

これに近い出来事は今も日本のどこかの産業界でも行われていることなので、とりわけ驚くことではありません。もちろん一競馬ファンとして寂しいことこの上ありませんが、受け入れざるを得ないときが来るかもしれません。

2 件のコメント:

  1. 競馬場に行っていつも感じるのは
    入場口、インフォメーションをはじめとする
    「何もしていない」人の多さ。
    いろいろ理由はあるのかもしれませんが
    賞金減らす前にやることあるだろう
    とは思いますね。

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  2. 同感ですね。あとは馬券売り場のおばちゃんたちも全部自動販売に変えればかなり浮きそうだとはよく思います。

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