まだ募集馬のリストだけで、馬体も価格も分からないし、血統だけであれこれ妄想するしかないです。先日挙げた馬たちを中心にもう少し詳しく検討してみたいと思います。
■ アドマイヤムーン
アドマイヤムーンも2世代がデビューし、傾向もだいぶ分かってきました。それは恐らく当初の期待とは異なる、芝の短距離種牡馬。父エンドスウィープ、同産駒のプリサイスエンド、サウスヴィグラスはダートの方は強いし、スウェプトオーヴァーボードは芝もかなりこなしますがそれでもダートの方が勝ち星が多いです。芝の勝数がダートよりも圧倒的に多いアドマイヤムーンはエンドスウィープ系の中でも、短距離の傾向は共通ですが、完全に芝馬というところはかなり異質となりました。ムーン産駒は早熟傾向もあり、芝1400m以下だと優秀な勝率をあげています。反面、ダートにあまり向かないということで、潰しがききにくいも言えます。募集馬の2頭、スリーピングインシアトルの12、フィールドボニータの12もおそらく芝短距離馬でしょう。
■ グラスワンダー
ラフィアンと相性がいいことで有名なグラスワンダー産駒ですが、今年は自家生産で牝馬のコスモベルの12が入っています。コスモベルはスプリント路線で5勝をあげ高松宮記念でも5着にはいった活躍馬で、グラスワンダーとの配合は魅力的ではあるのですが、グラスワンダーは産駒の賞金ランクで17位までが牡馬というかなり牡牝で偏った成績の種牡馬です。その一頭が良ければそれでいいのかもしれませんが、私はこのデータが引っかかっています。コスモベルの12、悩ましいところです。
■ キンシャサノキセキ
今年の募集馬が初年度産駒で、ウインにハリウッドローズの12、ユーキャンドゥイットの12と入っているキンシャサノキセキ。高松宮記念を連覇して、サンデーサイレンス系の中でトップクラスのスプリント実績です。キンシャサノキセキの母系はスタミナ系ですが、激しい気性で短距離馬になったと言われています。こういう血統はサッカーボーイのように、産駒にその気性が伝わらなければ距離をこなすのが出るかもしれないし、血統は中距離だけど実績そのままにスプリント種牡馬となったサクラバクシンオーのように、スプリント中心の種牡馬かもしれません。フジキセキ同様にダートもこなし、長く走ってくれそうで一口向きの種牡馬だと思えます。同じサンデー系で高松宮記念勝ちのあるスズカフェニックスとかぶるところもあり、次のマイネルホウオウを狙うとするなら、キンシャサノキセキはありかなとも思います。私はスプリント路線で活躍してもらっても全然いいので、距離適性はどう転んでも楽しみです。
■ ショウナンカンプ
受胎率が悪いらしく、産駒数が少なくてまだ重賞勝ちはいませんが、繁殖の質のわりに勝ちあがり率はかなり高く、隠れた名種牡馬です。適性は芝ダートの1200が中心で父サクラバクシンオーそのままです。ウインのマターラミツルの12も母父メジロマックイーンですが、それでもスプリンターになると思っています。父、母父ともに内国産種牡馬が3代続く馬同士の配合。ロマン枠の一頭です。
■ バゴ
凱旋門賞勝ちですが、2歳時にマイルG1も勝っていて、他の重い凱旋門賞馬たちとは一味ちがうと思っているバゴ。産駒の勝ったレースも、中距離よりも、スプリント、マイルの方が勝数が多いです。母系の影響も受けそうです。繁殖の質があがれば、もっと上に上がれる種牡馬だと思っているのですが。ウインの募集馬リサイトアチャームの12ですが、母は未勝利馬で、1400~1600で走っていた馬でした。その兄弟にはアドマイヤベガ産駒なのにスプリント重賞を3勝したプレミアムボックスがいるようにスピードに富んだ一族です。本馬もおそらくこの母系が強く出る可能性が高く、マイル以下が良さそうだと見ています。
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