2012/09/27

鉾田の役割

先日の鉾田訪問時、午前中に募集馬見学をした後に、スタッフの方二人と昼食を一緒にさせてもらい、色々とお話できました。

鉾田開設当初は、人手も足りず全てが試行錯誤で、故障馬を多く出してしまったことを認めた上で、施設や調教の仕方など様々に改良を重ねていき、ここ最近でようやく軌道に乗ってきたことを喜んでいました。

一番印象に残っている話題は、以前は鉾田に限らないことかもしれませんが、若い乗り手さん達はある程度の経験を積むと、JRAの厩務員試験を受けて辞める人が多かったそうです。ところが最近は、まず調教師を定年前に辞めてしまうことが増えたこと、調教師一人あたりの厩務員の数も減ったこと、年寄り厩務員が辞めないことなどから、急激に厩務員余りの状態になり、試験に合格したからといって何年も働き口がない事もあるそうです。

そのせいもあるでしょうが、そのお二人のうちお一人は鉾田一番で若手の方でしたが、厩務員になる気はまったくないそうです。何より、鉾田での乗り手の仕事がとても楽しいと言っていました。ラフィアンの10日前入厩システムで、実質は自分たちが馬を仕上げる状態まで持って行かなければいけないことに、責任感とやり甲斐を感じておられるそうです。

そもそもラフィアンや社台Gの10日前入厩は、厩舎の預託料が高いため、ひいてはJRAの厩務員保護の規制が強いことが原因です。この規制がある限り、ラフィアンや社台の自前の外厩優先、JRAトレセン軽視の流れは変わらないし、例えもし規制がなくなって厩務員の給料が自由競争となって、大幅に下がったとしても、、いやそうなったら優秀な乗り手の流動化が進んで、ますます外厩重視の流れは止まることはないでしょう。すなわち鉾田の役割はこれからも大きくなることはあっても小さくなることはないのです。(鉾田重視のせいか、関西所属馬が減っているのは困っていますが…)

ラフィアンは今年は2歳勢も多数勝ち上がり、なかなか好調です。(ウインの方は不調ですが…)今回、お話を聞いたように、鉾田のスタッフの方々が自分の仕事にやり甲斐を感じて技術を磨いてくれたら、ラフィアンは好循環の流れに乗って、さらに上のレベルに上がっていける予感がしました。

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