コンデュイットがビッグレッドで種牡馬入りしてまだ1年と少し。既に初年度産駒も何頭か誕生し、昨日は種馬場展示会でお披露目されました。
その仔達が募集馬に入るのは来年でデビューはさらにその1年後。まだまだ先の話です。しかし恐らくロージズインメイの時のように募集馬の4分の1か3分の1は占めそうなコンデュイット産駒。ラフィアン会員として決して無関心では済まされない種牡馬です。
コンデュイットが競走馬として相当強かったのは分かりますが、それが日本で種牡馬として良いかどうかは残念ながら別の話・・・、要検討です。懸念点はコンデュイットが勝っている重賞競走5勝、うちG1が4勝の全てが2400m以上だというところです。欧州馬の場合はマイル以下の実績がある馬のほうが種牡馬としては確実性が高いです。これまで日本にもイギリスダービー馬やキングジョージ馬、凱旋門賞馬が導入されましたが日本のスピード馬場に対応できず思うような成績を残せなかったのがほとんど。ダンシングブレーヴやバゴは凱旋門賞馬ですがマイルG1も勝っているので日本に合いました。長距離のみの実績で成功したのはトニービンと、、あとはアベレージは高くないですがオペラハウスくらい?逆に言えば、短距離G1も勝ってスピードも示している強い馬は向こうもなかなか手放さないので、日本にはあまり入ってきませんね。社台が昨年に導入したハービンジャーもやはり実績は2400mのみの馬です。
2400m専門の馬は以前は中距離馬と言っていましたけど、今ではもはや長距離馬の方が適切でしょうね。その長距離馬も大きくスタミナ型と瞬発力型に分けられると思います。スタミナ型は日本ではメジロマックイーンやビワハヤヒデやタップダンスシチーのようにロングスパートで押し切る馬。シンボリクリスエスもこのタイプかもしれない。競走馬としては力でねじ伏せるといったイメージでかっこいいのですが、このタイプは種牡馬としては成功していませんね。逆に瞬発力型はスペシャルウィークやマンハッタンカフェのようにやっぱりサンデー産駒に特徴的。サンデー産駒には及ばないけどメジロブライトもこっちのタイプかもしれない。長距離の実績しかなくても種牡馬としていいのは後者のタイプ。
コンデュイットは長距離馬でしたが、その瞬発力は定評があったみたいです。だからこそビッグレッドも導入することにしたのですが。さて、ここで気になってしまうのが同じ思想で過去にビッグレッドに導入されたペンタイアとムタファーウエクのこと。両者とも長距離の実績しかありませんでしたが、その並外れた瞬発力が評価されて導入されていました。この2頭をどう見るか、、人によって意見が分かれそうですが、私は大成功とまでは言えないけれど、まずまずの堅実な種牡馬だったと思います。ムタファーウエクは繁殖に恵まれないなかで頑張りました。
コンデュイットも低く見積もっても先輩2頭以上の種牡馬のポテンシャルはあると思います。繁殖は2頭より上ですから産駒成績は堅実以上のものは残すのではないでしょうか。トニービンの域は分からないけど少なくともバゴレベルのポテンシャルはあってほしいと思います。でも、種付け料はバゴの方が遙かに安いのでバゴレベルでは困るのですね。
コンデュイット産駒の募集馬は来年。ロージズインメイの時のようにラフィアン恒例のお祭りになります。せっかく産駒がたくさん募集馬に入るのだから楽しまなきゃ損。抗うのはもったいない。少なくとも1頭は買いたいとは思っています。
↓は昨年の夏のツアー時のコンデュイット。孤高というか、こちらが近づいてもまったくの無関心。非常にマイペースな馬でした。
コンデュイットが勝ったキングジョージやBCターフは、紛れもなく一流のGIだと思います。ただ、セントレジャーの勝利が逆に不安を植え付けます。ラフィアンは、馬を早く仕上げる割には、晩成タイプの種牡馬が好きですよね。
返信削除晩成タイプが好きというよりは、金銭的にも機会的にも、晩成の馬しか買えないのではないでしょうか。おそらく。
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